「少女マンガ展開」には屈しない……!“非ヒロイン属性”ヒロインがフラグ回避に挑む『ロマンティック・キラー』

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『ロマンティック・キラー』(百世渡/集英社)
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「少女マンガのような生活」なんかいらない!非モテ女子高生VS恋愛フラグ

「君には今後イケメンに囲まれた少女マンガのような生活をしてもらいます☆」。異性よりゲーム、色気よりチョコ愛、恋人は猫。色恋沙汰とは無縁な日常を送る“非ヒロイン属性”の女子高生・星野杏子(ほしの・あんず)が待ちに待った週末を迎えたある日、彼女の前に魔法使いのリリが現れた。リリがいる魔法界は、人間の子供のキラキラした心がエネルギー源。そのため、日本以上に少子化で困窮しており、「少子化問題対策プロジェクト」を始動したのだ。恋の気配がない人間に強制的にラブ展開を与えるそのプロジェクトの第一号被験者に、選ばれた杏子という。

リリの言葉に一瞬心惹かれた杏子だったが、リリは恋愛の妨害になりうるとして、杏子からゲーム・チョコ・猫を没収。生き甲斐を奪われて憤る杏子は、両親の唐突な海外転勤で急に一人暮らしをすることになるという、さっそくの「少女マンガ展開」に翻弄されていく。「もしかして……プロジェクトを失敗させればいいのでは……?」。全てを元通りにすべく、リリに抗うことを決意した杏子だったが、そこに早速イケメンとの出会いが訪れて……?

著:百世渡
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「ジャンプラで少女マンガ……?」Netflixアニメ化で注目の“アンチラブコメ”ラブコメ

2022年10月より第2クールが放送される『SPY×FAMILY』(遠藤達哉)や『チェンソーマン』(藤本タツキ)、『地獄楽』(賀来ゆうじ)、『怪獣8号』(松本直也)、『あやかしトライアングル』(矢吹健太朗)、『魔都精兵のスレイブ』(原作・タカヒロ、漫画・竹村平)などなど……。集英社のマンガ誌アプリ「少年ジャンプ+」の掲載作はここ最近、ますますアニメ化の話題に事欠かない感がある。Netflixでの配信を控える『ロマンティック・キラー』も、その「少年ジャンプ+」掲載作品だ。恥ずかしながらアニメ化を機に知ったのだが、表紙から「ジャンプラで少女マンガ……?」と侮るなかれ。それを逆手に取って笑わせてくれるラブコメだ。

いうなれば「“アンチラブコメ”ラブコメ」というところか。作品世界にメタ的な視点を持つ主人公が“フラグ回避”に奔走する構図は「悪役令嬢モノ」などでもよく見られるものだが、男らしい杏子が“少女マンガフラグ”をへし折っていく姿がこんなに面白いとは。

第1巻では、第一の刺客として学校一のイケメンである香月司が登場。杏子は「不意の出会いからの再会」「ひょんなトラブルからお近づきになる」と、あけすけな「少女マンガ展開」に巻き込まれるが、“力技”での突破を試みていく(その際の顔芸は見てのお楽しみだ)。

しかし、杏子の狙いはあくまでも”「少女マンガ展開」からのラブ”を回避(し、「プロジェクト」を失敗させて全て元通りに)すること。生き甲斐を取り戻すためのフラグ回避ぶりは見事なものの根はいい子だけに、何だかんだいい感じに収まっていくのが微笑ましい。

増えるイケメン、増える「少女マンガ展開」……“非ヒロイン属性”ヒロインの運命やいかに

第1巻ではこうして、杏子は自然に司と打ち解けていくことになる。第2巻以降は、前巻の巻末で顔見せとなる“幼なじみ”(これも「少女マンガ展開」のお約束だ)の速水純太、中盤から“セレブ”(これも「少女マンガ展開」あるあるだ)な小金井聖ら第二、第三の刺客も加わり、杏子に降りかかる“少女マンガフラグ”は一層の賑やかさを見せる。はたして“ロマンティック・キラー”の杏子が行き着く先とは。読み始めれば一気の全4巻だ。

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この記事を書いた人

アニメやマンガが得意な(つもりの)フリーライター。
大阪日本橋(ポンバシ)ネタやオカルトネタ等も守備範囲。
好きなマンガジャンルはサスペンス、人間ドラマ、歴史・戦争モノなどなど。
新作やメディアミックスの話題作を中心に追いかけてます。

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